エロ童話 二 「乳房」
「こんなに柔らかいの触るの、初めてだよ。君。」
「・・・なめてみて・・・。」
「・・・こんなに甘くて酸っぱいの、初めてだよ。君。」
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ふたりの遊びは、小さい頃からハシゴを作りことで、
それぞれのとうさんとかあさんに別れを告げ、
来る日も来る日も
ハシゴを作り、
山の小学校へ行っては
ハシゴを作り、
雲の中学校へ行っては
ハシゴを作り、
大学へ行くカネを持ち合わせていなかったふたりは、/雨降らせ工場/ の監視員のバイトをしながら
ハシゴを作り、
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ハシゴを作り、
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ハシゴを作り、
ふたりとも年をとって、じいさんばあさんになって、
おたがいの姿をみて
じぶんの姿をみて
愛し合っていることに気づき、
たどりついて、触ってみた まあるい月は、
柔らかく
甘く
ちょっぴり酸っぱかったのでした。
(03.12.29)